名誉挽回、汚名返上

僕の見る悪夢

 

僕はよく自分の実力を発揮して認めさせたい、名誉挽回したいのに、どうあがいても上手く行かず、もがき苦しむという夢をよく見ます。僕の友達はホラー映画のような悪夢を見るらしいのですが、僕の見る悪夢は決まってこの"名誉挽回したいのにできない系"なんです。- みなさんの悪夢はどんなタイプでしょうか ?

 

 

 

理由の説明には至りませんでしたが進学することを辞めた僕は、自信を持って自分を売り込むだけの資格もスキルも経験もないまま、これから就職活動を開始することを迫られています。

 

そんな自分の不安な気持ちを如実に表現している韓国ドラマにアマプラで出会いました。笑

 

『ミセン - 未生』という題名で、囲碁棋士を目指しその道を挫折した主人公は高卒で会社勤務の経験もないアルバイター26歳、そんな主人公の男がインターンとして会社にコネ入社し、社会人生活が始まるというものです。

 

コネ入社に学歴なしで、社内ではうとまれ無能扱いされるのですが、懸命に仕事に取り組もうとする主人公に、コネ入社をうとむ一人であった上司の心が揺れます。

そんな中、主人公のミスと思われる事態が役員に偶然知られてしまい、上司は叱責を受け、主人公は罰を受けることになりました。しかしのちに、実はそのミスが主人公ではなく同じインターンの同僚の失態だった証拠を上司が見つけるシーンがあるのです。

上司は失態を犯したインターン生に家族がいることなどを知ると、むやみに真実を明かすことをためらい、証拠を処分しました。しかしその後、主人公を連れて飲みに行き、フラフラになるまで飲みます。この主人公が無実だという事実を喋ろうとするのですが、喉の先まで出かかって肝心なところはインターン生のこともあり伏せるんです!言えないことに耐えかねて、酔っぱらいながらも今までの主人公の仕事の良いところを初めて褒め始め、入社以来、辛い思いをしていた主人公の頑張りが少しずつ報われていく瞬間でした。

 

この名誉挽回、汚名返上のシーンに僕は感情が溢れ出すのを押さえることができませんでした。

名誉挽回というと最近見た『盾の勇者の成り上がり』というアニメも、成り上がりという題名どおり周囲に誤解をされ、悪いレッテルを貼られた主人公が、その行いにより少しずつ名誉を回復していくストーリーでした。

 

誤解されて気分が良い人はいませんし、名誉挽回する話は要するにスカッとする話ですのでこれが心に刺さるのはみんな同じかもしれませんが、僕はとくにこれが心に突き刺さるんです。

 

僕のいままでの人生は、努力して自分の実力を周知させては、それに安堵し怠け、実力不足が顕著になる人生の節目では必ず後悔し、また名誉を挽回しようともがく。その繰り返しでした。いまもです。このサイクルの中に自分が真に報われる、自分が真に満足する瞬間はありません。この先を想像しても、どうしたら晴れた人生の転機を迎えられるのか、まったく見当もつきません。

 

名誉挽回のストーリーが心に重く刺さるのは、このいわばコンプレックスが原因でしょうか。

 

そんな汚名返上ループの囚われの身である僕ですが、ドラマやアニメを観てひとつ思いました。

 

誰にも認められずに頑張っている人がいたら、それに気づいてちゃんと頑張りを理解して、知っていて、分かっていてあげられる人間になりたいということです。

がんばりに気づき、ちゃんと理解していることを示して、心の充足を与えられる人に、そしてその心の充足の連鎖を生み出せるような人間になりたいです。

 

自分にもそんな人がいつかできるといいな と思いました。

自分もそんな人に出会い、認めてもらえるように、モヤモヤする心も苦々しい思いも噛みしめて努力を続けようと、思いました。